『SF映画予告編みたいな曲を作る』
2000年もそろそろ四半世紀…宇宙から届く映像も鮮明な画質になりました。
背後の真っ黒な部分、ヤバすぎないですか
打ち上げ中継を見ると🚀👀ロケットを追ってカメラが映す空はどんどん青から黒へ近づいていきます。そういえば空と宇宙の境目って無いんだよなぁ(定義はあるけど)と思いながら、いつだったか見たエベレスト登頂ドキュメンタリーの🏔👀『歩いて宇宙へ行く感じ』という言葉も思い出したりして…
🐱💭
今いる場所から1ミリも動かず、無限な視力でどこまでも遠くが見えるなら、地球上のこの点は広く深ーーーーい宇宙の底なのか……💭
そんな妄想を絵や物語や映画で作れなかったので、作曲しました。
聴いてみる👂→ 見上げてごらん、惑星の底から。 You can't just leave this planet. on SoundCloud
明確なストーリーは思いつかないけど、断片的な場面イメージは脳内再生されていました。
じゃあそれをそのまま…
💡SF映画予告編(映像抜き)みたいな音楽にしよう
曲のかけらをどんどん繋ぎ合わせていく感じで、絵も言葉も無いのに、果たして聞き手に理解されるのか?という危惧は…🐱まあいいや。思いついたもんを現実に出すのが大事。
鍵盤にない音
まずは脳内に浮かんだイメージをキーワードにしてみましょう。
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SF映画予告編
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深宇宙への距離感
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惑星規模の風景描写
サントラ…サントラなーーー…実際の映画音楽を思い出してみると、割と普通に普通の曲またはすごい抽象的な曲だったり、うーんそうじゃないんだよね。何かもうちょっと近いヒントキーワードは無いものか…
💫そこで彗星の如く現れたのは
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1960〜80年代の宇宙・未来・科学への輝かしい展望
万博か❗️
1985年…日本に科学ブームを巻き起こしたつくば万博。毎日のように報道され、動くロボットこわい7歳児にも、大量のおとな達が希望に胸を膨らます姿は
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秩序にくるまれた混沌
ギラギラした明るいのか妙なのかよくわからない雰囲気でよく覚えています。また、1980年代はデジタルシンセサイザー普及の爆発ポイントでもあり、音楽/楽器面においてもおとな達が目を輝かせた時代。日常的に宇宙っぽい音・未来っぽい音を耳にすることも増えたものの…うちにあった楽器ではどこを押してもそんな音は鳴らずモヤモヤしていた思ひで…。
🎛変な音「も」手軽に作れる KORG Gadget 2 を使う
それから40年余りも過ぎ去った2020年代は、スマホにアプリ入れてイヤホンさすだけ🤳で音楽制作環境ができる時代になりました。
🔥熱い夏でした🔥
ちなみに、私の作曲環境はここ7年ほど変化なくて、こじんまりな感じ。携帯性も良好です👍🏻
Gadget Cloud経由でアップロードして完結させていますので、これだけで今のところは大丈夫✨
#KORG
#KORGGadget
#DTMerと繋がりたい
#GS2023
音楽ジャンル傾向ごとに機材を渡り歩かなくても作れちゃう時代になりました。
それが今や、KORG Moduleの膨大なアコースティックライブラリーもあり、多様なジャンルに対応可能となった。
コルガジェは曲作りに易しい設計はそのままに、弛まぬブラッシュアップで常に進化を続けてると思う。RT
🐱あ〜〜〜持ってる KORG Gadget 2 だけでこんな音楽も作れそうだわ。
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調性感・コードネーム感・リズムと効果音の境目を曖昧に
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曲中のストーリー時間感覚をどんどん加速させる展開
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きれいなメドレーにしない、無関係な曲の繋ぎ合わせにしない
📝どんなDAWなの?👉『KORG Gadget だけで作曲・編曲どうやった?』
📝エフェクト使用具体例👉 『音色変化を遊んでみる KORG Gadget 2 で作編曲!』
いける気がするぞ。実際に作ってみよう。
偶発性を期待しながら、温度を合わせて統制する
この曲は、何をするパートかも分からないうちに音色を決める→音色を加工する→メロディやコードなどが出てくる→ツマミなどで曲の表情に沿って変化をつける という順序で全パート作っています。作り終わった箇所を繰り返し聞いていると、たぶんこういう音がこの辺にも要るな💭と連想が湧き、新たなパートを追加します。見えないものを耳コピする感じ。
コチラの☝️動画は、曲の中の1パートだけを取り出したもので、今回の音作りの傾向がわかりやすい部分です。
画面下半分、ABCDと区分けされそれぞれにPITCH・TUNEというツマミがあります。これらを真ん中よりズラしていることで、鍵盤ひとつ押すと同時に違う音程も混ざります。
画面上半分の三本線=音符(楽譜)データです。3つの音をべたーっと鳴らしているだけですが、動画でお聞きの通りツマミを回すことで内側からわさわさ音が動き⚡️ボルテージが上がっています。
次の動画では👇一番最後、真ん中の四角いタッチパッドを操作してひとつ隣の鍵盤を弾いたように音程を動かしています。
ここでは音ひとつ動いた例ですが、ほとんどのパートでゴリゴリ音の変化をつけて、他との残響の重なりなども含めフレーズや和音の構成音と捉えた作り方をしています。
そんな感じで複数のパートがそれぞれ流動しながら乗っかりあっているのを、場面ごとに温度感(ボルテージ)を揃え、曲全体の色調(トーン)を揃えてまとめます。具体的に何をしたかというと……うーむこの辺りは………、イメージを持って作業していれば自然と整うところかな?と思います。
さらに次から次へと別の場面に切り替わる感じを強調するため、場面ごとのピッチ感(440Hzとかのアレ)がなんとなく違うようにしています。KORG Gadget 2 には全体のピッチを設定するところは無いので(無いよね…?)、前述のトーンのあたりで自然に作ってる。かな。
🐱おかげでいきなり曲の中盤を再生すると少なくとも1回目の耳では何もかも崩壊して聞こえるのはナイショです
単純にツマミ面白いwww が、調子に乗ったところもある
どの鍵盤を押しても同じ音程しか出ないように加工した音色を、エフェクトのツマミを回すことで音程変化させてピヨピヨ。
ドラムも賑やかにツマミがいつもより多く回っております。
📝こういった🎛操作も演奏データと同じように⏺録音ボタンを押して記録。
予想外な音色になるくらいツマミによる変化が大きく、効果音とリズムの境目が曖昧になって求めていた混ざりきらないカオス感に役立ちました。
脳内で楽譜化されないうちに出す
💡思いついた‼️
…という時。人に説明できたり、紙に書けたり、鼻歌で聞かせられたり、ある程度カタチになってませんか?
それが全く通用しなかったのが今作の特徴です。いつものように「思いついた」メロディやコード進行をつけても、そこから1ミリも進捗しない💦ジジの言葉が分からなくなっちゃったキキ状態です💦
そうなったら「ちがう😬」ということなんだな…と、入力した音を未練なく削除。
集中力の角度を変えるような感じで「思いつく」元のモヤモヤを探りあてて引き摺り出さしていくと…何でそこでそんな音を入れるの???自分ツッコミ炸裂…でも曲の最初から通して再生すると、あ〜これでいいのか(いいのか…?)の繰り返しでした。
🐱何言ってるのかわからねーと思うが俺も何やってたのかわからねー💬
しかし自動的に手が動くとか記憶が無いのに出来てるとかそんな奇跡は一切起こらず、あるべきものをあるべきところに置くひたすらそれだけを約2週間やって完成した曲です。
これを、どういうことなのか改めて考えてみる
💡思いついた‼️の時の音は、前述通り既に脳内に「書いてある」状態で鳴っています。あれっそれって………思いついた!の直前に、これまでの経験・知識・セオリーなどによる無意識の編集で整えられてしまっているのでは………⁉️
というのも。necobit は絶対にやらないしおすすめもしませんが、夢日記を長期間付けるとどんどん鮮明に取り出せるようになるそうです。特に夢の中の会話の異様さ🙀自分でもふと目覚めてしまった瞬間、夢の内容に「は!?!?!?」ってツッコミ入れてることがありますね。
星が生まれる時のような状態で、音楽に限らずものづくりの素は、脳内を漂いながらその時を待っているのでしょう。たぶん。
KORG Gadget に限らず一般的な DAW で制作すれば、基本はピアノロール入力です。ドレミファソラシドの枠に収まってしまいます。そこから逸脱したい気持ちは常々あるのですが、KORG Gadget 2 には初心者でもすぐ使える音色変化・エフェクト機能もあることで、脳内のカオスを色褪せない短時間のうちに(←ここ大事)現実へまとめることができた、という結果になりました。お蔵入りにならなくてよかったスッキリした〜🐱💨
おかげさまで完成の翌日、台所には米も小麦粉も尽き果てていましたとさ🐾
KORG Gadget だけで作ったので GadgetSonic 2023 に応募
株式会社コルグ、株式会社ディチューン、ならびにすべての権利所有者とは全く無関係の、非公式・非営利なユーザー草の根イベントです。
有志開催なのですが毎年熱い夏をさらにヒートアップさせ、応募曲は200を超えています。
necobit はこの曲、2021・2022参加曲とは対極的に分かりやすさガン無視作曲で突っ込みまして、
🙌準グランプリ入賞〜✌️😸
こんな選評・感想までいただきました。ありがとうございます!!!!!!
エントリー後、曲に関しての話は🤐何ひとつ出さずにいましたが、タイトルと音楽だけでちゃんと光景が伝わっている〜。
かといって万人にではないし、その原因は主に不必要なカオス(音が前に出ないで聞こえにくいとか)であるとわかっているので、もっと余裕を持って作り込みに注力するとか、基本的なシンセ音作りやミキシングの知識を入れてかないといかんな🐱と思いながら、今年の夏も幕を閉じたのでした🌌
最後に、Gadget Sonic 2023 全エントリー曲から necobit の個人的推しをまとめたものを貼っておきます👂全28曲ご紹介しました。聴いてね〜
エントリー早い順にご紹介❗️
🎵そんな夏の日 feat. GUMI / スウェンジーさん @swenzy_swenzy 👉 youtu.be/xZkEpS02kbU
ジャケの色や質感と、音がおなじ。響きのスキマの向こうから夏のざらっとした熱が流れて来て、ボーカルさんの声がとても活きてる。 そんな夏の日 feat. GUMI youtu.be
オマケ:影響(という名の元ネタの数々)🧠💭
制作中あるいは出来上がってから🐱これってアレじゃん…と思い当たった作品はコチラ。
書籍📙三体 / 劉慈欣、ソラリスの陽のもとに / スタニスワフ・レム、ネメシス, 夜来たる, 銀河帝国興亡史(ファウンデーションシリーズ) / アイザック・アシモフ、タイム・オデッセイ三部作 / アーサー・C・クラーク, スティーヴン・バクスター
映画🎞彼女の想いで Magnetic Rose / 大友克洋, 森本晃司
音楽🎼交響曲第15番 イ長調 作品141bis / ショスタコーヴィチ(デレヴィアンコ編曲)
どこが?!と思うところもあるでしょうが、これらの作品から受けた…🐱なんていうかなぁ……感触?食感?色?テクスチャ?みたいなものが影響しています。
それでは、次回のねこびっと通信もお楽しみに!
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