『Maker Faire Tokyo 2024 で 自分の展示を見つめる』
9月21(土)22(日)ものづくりイベント Make Faire Tokyo 2024 に出展しました。
necobit 初!ゲーム体験ができる作品展示
2024年初頭の完成後からもアップデートを続けている、人間用の小太鼓を叩く楽器ロボット #スネアねこびっとくん を操作してもらい、たくさんの来場者に音ゲーを楽しんでいただきました!
7ヶ月前の YOXO FESTIVAL 展示でも、ゲーム要素の片鱗はありましたが…
この時は、スネアねこびっとくんの足元にあるLEDインジケーターでリズムを誘導する
🎪 #YOXOFESTIVAL 11時🕚〜17時🕔 necobitブースは⚓️横浜ハンマーヘッド🔨👨🦲💥CIQホールですっ
楽器ロボット #スネアねこびっとくん と遊んでね🎵🤖
画面表示もスコアも無く「ライトの色に合わせて操作する」で精一杯👨🦲💦
ChatGPTの力を借りる
ちゃんとゲームにしたい‼️というわけでゼロから始め…てもいいけど ChatGPT に手伝わせることにします。
やりたいことはこう
こんな感じで投げたら…
こんなところまで返してくれました。やったぜ!!!
…って、何も考えずにコピペするとエラーばっかり出て動かないこともあります。ご存知の方も多いと思いますが、ChatGPT はしれっと嘘をつくこともよくあります。
プログラムかけなくても目的のものが作れる時代になってしまいました。でも。返ってきた答えが間違っていた場合、それを解決できるくらいの能力は人間にはまだ必要です🧠💭
ようやくゲームらしいゲームになりました。
Maker Faire Tokyo 2024に展示する #ねこびっと音ゲー が‼️
👨🦲✨カタチになったぞーーー✌️
#MFTokyo2024 #MFT2024 #今作ってます
ゲーム難易度と音楽的な良し悪し
一般的な音ゲーのほとんどは、何度も繰り返して覚えながら上達していく作りになっています。
しかしイベント展示では、来場者にとって通りすがりに初見でプレイする一度きりのゲーム。この1プレイだけで面白かった!楽しかった!になってほしい。
というわけで、まず難易度を、普通のリズムゲームに比べてかなり優しめ設定で考えます。
普通のリズムゲームと大きく違うところ
プレイヤーの目の前で🤖スネアねこびっとくんが実際に🥁本物のスネアを叩く点。
人間が踏むマットスイッチに連動してロボットの腕が動きドラムスティックでスネアを叩きます。
音ゲーですから、なんらかの(ノリのいい)音楽に合わせてプレイします→そういう音楽にはキマったリズムが含まれていて→ふつう基本的にリズムはドラムセットの音が鳴っている→つまりプレイする楽曲の中にすでにスネアドラムの音が鳴ってるし、プレイヤーもスネアドラムを鳴らす!!!
…わけわからなくならないか🤔
じゃあ、楽曲のスネアドラムパートをミュート🔇して、そのリズムパターンをプレイヤーに操作させよう。という考えになるところですが。
スネアドラムの基本的なリズムパターンって、
赤=スネアドラム ×=ハイハットシンバル 一番低いの=バスドラム
ウン(休む)・タン(叩く)・ウン(休む)・タン(叩く)なんです。この画像例はいわゆる8ビートというやつですが、他のリズムパターンでもほぼスネアの役割はこういう感じです。
スネアねこびっとくんはマットスイッチ操作ですので、スネアドラムのところを足でやってもらうことになります。試しに1,2,3,4と手拍子を打ちながら、ウンタンウンタンスネアのパターン・逆のドンウンドンウンバスドラムのパターンを足で踏んでみてください。ほとんどの人は圧倒的にバスドラムの方がやりやすいと感じることと思います。
なので、プレイヤーにスネアドラムパートを完全に任せてしまうとなると、完璧なプレイができないと音楽的に物足りない感じが出てしまう。しかも難易度が上がって初回プレイで面白い!ってなりにくい。
そんな葛藤の中、試行錯誤して…
こうなりました。
赤=プレイヤーが操作するスネアドラムパターン 曲はみんなだいすき「アンパンマンのマーチ」
メロディや伴奏などは、元の音源を鳴らすのではなく、DTMで簡易的なものを耳コピ編曲して作りました。そこにはうっすらとスネアドラム本来の「らしい」リズムも入れておいて、プレイヤーの演奏するスネアねこびっとくんリズムのレベルにかかわらず、常に音楽的にしっかりした状態で鳴っているようにしました。
ちなみに、原曲のとおりにスネアのリズムパターンをやろうとするとこんな感じ
赤=プレイヤーが操作するスネアドラムパターン ちなみに「アンパンマンのマーチ」原曲をきちんと完コピするとスネアドラムがなんと3種類存在しています何それあんぱん食パンカレーパン?それともジャムバタチーズ?
試しに歌いながら足でスネアドラムの音符をやってみてください。手ならともかく足はどうしても、アタマの1拍目に踏みたくなってしまいがち…どうでしょう?
リズムに関しては、たくさんの来場者がプレイする様子をみていても色々とわかったことがあります。
体験者の反応・プレイからの発見
8分音符の難易度が高い
こどもとおとな、どっちが上手だったと思います?
子供の大半は頭拍で数える四分音符(1、2、3、4)はついて来れるのですが、その間に入る八分音符が入るところは、まるでついて来れない子がとても多い。大人にもその傾向はありましたが、子供の方が顕著でした。
表拍でリズムに乗る、いわゆる日本人的な盆踊りノリのリズム感が染み付いている問題とかがあるのかもしれません。
この辺りは、海外で育った人にプレイしてもらって検証したいところですね。
音を聞きながら画面の情報を処理する
今回の展示では、プレイ後にスコア表示も出すようにしました。成績優秀者には景品を差し上げていたのですが
これをゲットしたのは、ほぼ大人のプレイヤーでした。
子供は流れてくる画面の情報処理で手一杯で、本来(むしろ画面よりも)ガイドとなっている音楽を聞けていない子が多いように感じました。
一方、大人は画面見ながら音楽を聞いて、音楽のどの部分でアクションすべきか考えつつプレイする人が多かったです。
曲はもろに子供向けのアンパンマンだし、体を使うゲームだから子供の方が得意かと思っていましたが、なるほど意外…。
難易度設定は3レベル用意し、そのひとつは減点が存在しないイージーモード。これは0点になっちゃう人の救済として作りました。
プレイヤーの見た目から年齢を判別し、こちらで勝手に難易度を判断してスタート!とやっていました。自分で選べるようにしてもいいのですが、ありがたいことに行列もできてるし回転をスムーズにしたいところもありなかなか難しいところです。
この辺すごくバランスが難しいですね。
参加賞プレゼントやってみた
結論から言いますと、景品はどうみても余るだろ!ってほど多めに作っておいた方が良い。
今回は体験してくれた方全ての人にささやかな参加賞を準備しました。
3Dプリンタで作った平面のねこびっとくんにストラップをつけた小さなものでしたが、評判はなかなか良かったみたいで嬉しい。
事前にいくつ用意すればいいかこんな感じで計算してました…
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土日2日間の展示時間を、分で換算すると780分
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今回の展示では一回のプレイに約1分強
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インターバルなどを入れて2分として
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780/2=390回
というわけで400個の参加賞を作って持ち込みました。余ると思っていた。しかし!残り2時間程度の時点で参加賞が枯渇!!!!!!!もらえなかった人申し訳ない…。
おそらく最終的に450回程度の体験数だったと思います。これは予想以上でした。
また、好成績者の景品としたスケルトンねこびっとくんフィギュアも、2日目の午後早めの時間に切れてしまいました。申し訳ない……。
たくさん作りすぎて余るのも悲しいのでなるべく良い感じの数を準備したのですが、なくなったらなくなったで悲しい…。荷物に余裕がある時はたくさん持っておこうと思いました。
問題点
実は1箇所バグが残ってました
体験してくれた人の中には、曲の最初のリズムを取りにくく感じた人がいたと思います。
ファイル読み込み時のバグで、最初の一個だけリズムがおかしくなる時がたまにあって、デバッグし切れませんでした。次までになんとかしたいんですが、バグの発動条件がわからなくてちょっと頭を抱えているところです👨🦲💦
安全対策
今回ブースの奥行きがこれまでの Maker Faire Tokyo より狭く設定されていました。
足元のマットスイッチを操作するわけですが、プレイヤーは足元ではなく奥にあるスネアねこびっとくんと画面を見ながらプレイします。
すると、夢中になるとだんだん前に出ていってしまうんですね。中には太鼓に触れてしまいそうな人も。これは展示しないとなかなか気が付かないポイントなのですが、何か対策を考えたいところです。
まとめ
展示としては大半の人には楽しんでもらえたという感触があり良かったです。
もしかしたらと思って作っておいた、車椅子の方など足でプレイできない人向けの手押しボタンも2回出番がありました。冒頭の動画でもその様子を見ることができます。
Maker Faire Tokyo 2024 ねこびっとブース E-2-2 で遊んでね〜〜〜〜〜 #MFTokyo2024 #MFT2024 #今作ってます
準備しておいた甲斐があったというものです。
ゲームは前述の通り、ChatGPTにお願いして大半を書いてもらいました。Unityとか使えばもっと派手派手なゲームにできるんでしょうが、覚えることが多いのでコード書けば動くJavaScript最高でした。
ただでさえオブジェクト指向がそこまでわかってないところにJavascriptはまたなんかちょっとクセがあるものっぽくまだ理解には至りません。これは今後の課題。
necobit は、大体1年で大きなサイクルを回して来ているので、今年の頭に公開したスネアねこびっとくんもそろそろ終盤なのですが、これは体験型展示として可能性がまだまだありそうでどうしようかなーと考えているところです。
ちゃんとゲーム形式になっている展示は初めてなのでもうちょい育てたい気持ちがありますね。
…とか思っていたら11月にノリで Maker Faire Shenzhen に行くことになりました。
旅仕様の展示を作らねば!
今後の #スネアねこびっとくん に乞うご期待!
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