『いつもより10倍でっかいものを展示してみた』
故障はしなかったのか?
年に数回イベント展示を行っている経験上、当然ながら事前にトラブルを想定します。
🧑🦲💭(‥想定していたトラブル…)
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バグってソレノイドが動作しっぱなしになってコイルが焼け切れる
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想定以上にソレノイドが発熱してステー部分の樹脂が変形
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バネが弱ってドラムスティックが戻らなくなる
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衝撃が蓄積して手のあたりの樹脂破損
このあたりを予想して、予備の部品などを準備しておいたのですが...なんと想定していたトラブルは全く起きずに2日間乗り切れました。
🧑🦲💥実際に起きたトラブル
出展者はあらかじめ使用する電力を申請し、それを自分の展示場所の足元まで配分してAC100Vのコンセントを振り分けてもらいます。
会場入りし、はりきって設営を始めたその時…
なぜか特定の組み合わせで電気をつなぐと、スネアねこびっとくんに仕込んだLEDがビッカビッカ勝手に光り輝き稼働部がビクンビクンするというトラブルが発生💦
現地であーでもないこーでもないとやって、Macに給電しながらねこびっとくんを起動すると症状が起きる!ということが発覚。Macはもともと省電力だし、給電やめてもなんとかなるかな…と思ってスピーカーの電源を入れたらまたビクンビクン!💦
お前もかー!と思いながら運営に相談して、壁のコンセントから直接給電したら症状が起きなくなりました。
内容的にマイコンが再起動を繰り返していたのでは?という気がするのですが、テスターで測っても電圧は下がってないし、流石にオシロスコープまでは持ってこなかったので原因は不明...
📝オシロスコープがあると何がわかるの?🧐一瞬だけ電圧が下がるポイントなど細かい時間での変化が計測でき、トラブルの原因究明につながります
ともあれなんとか開幕にも間に合い、無事に動くようになりました!会期中は大きなトラブルもなくスネアねこびっとくんは快適にドラムを叩き続けてくれました。
展示を見た人の反応は?
もともとスネアねこびっとくんは自動演奏楽器の一つとして作りはじめたロボットです。
しかし今回のイベントでは、来場者がマットスイッチを足で踏むことでスネアを叩くという体験型展示としました。
これがとても好評で、最大で7回くらい繰り返し遊びに来る子も観測されました。
子どもたちはどのように遊ぶのか
体験を見ていてとても面白いと思ったのが、ほとんどの子がBGM付きで用意したお手本リズムそっちのけで、ひたすらマットを踏みまくりスネアを連打させて遊ぶ!!!
しかしBGMを全く聞いてないのかというとそんなことはなく、音が鳴り止むとそれをワンサイクルと捉えて次の子の順番と認識し、自然と交代する様子が窺えました。
音楽ではなく合図として聞いている感じ…アミューズメントパーク的な出し物として捉えられているのか、なるほどなるほど……。
というわけであらかじめワンサイクル=2分で用意していた音楽を、2日目はワンサイクル=1分に短縮して、遊べる回転効率を上げました。
音楽+それに合わせたガイドのライトが光る仕組みを埋め込んではいたものの、ほとんどの小さい子がそれを全く気にせず連打しまくる、というのはあらかじめ予測がついていたので、特に説明もせず好きに叩いてもらっていました。
一方、大人は見ているだけでも理解していて「これ音楽になってるからライトに合わせてジャンプしてみな」とお子さんにアドバイスする保護者の方も多かったのですが、そのパターンでうまく演奏できる子は0だったので、やりたいように遊んでもらうのが一番だなーとみていて思いました。
ガイドに合わせてマットを踏んで演奏できる子は15人に一人くらいの印象。
🧑🦲うーーーーむ…難しかったか……、スネアってそうよね裏拍担当だもんね。手拍子と反対だもんね。
イベント自体ファミリー向けで、ほとんどの来場者が家族連れでした。いつも出展している Maker Faire も同様の客層なのですが、YOXO Festival では大人はあまり体験しようとしませんでした。ここは大きく違う点ですね。
反省点・改良点
体験者の思い通りに動くか
反省点としては、スネアねこびっとくんの腕は2本なのにマットスイッチの接点は1つ。なのでマットのどこか一箇所でも踏んだままになっていると連打することができない!
連打させたい場合は、駆け足縄跳びのように大きく交互に踏むか、ジャンプする必要がある
※上記動画の最後で来場者の体験の様子も見られます※
ということが、ちょっと体験の質を下げているかなぁ💧というように見えました。
「両足でジャンプする」というのが一番わかりやすい解決策なのですが、目の前のロボットは両手で交互に叩いてるんだから、操作する側も両足で交互に踏んでしまうよね…。一生懸命駆け足をしても思い通りうまく連打にならないのか疑問に思う子もいました。すまぬ。
両足を浮かす必要があると運動量は上がるので、ダイエット的ネタなエクササイズとしては面白いんですが、思い通りに動かすという点においてここは要改善点です。
まあでもそこは、マットスイッチを右足(=ロボットの左腕)用・左足(=ロボットの右腕)用の2つに分ければ解決します。簡単ですね。
展示作品と文字情報の目線
これまでにも何度か気づいたはずでしたが、来場者は展示したもの全てを目に入れているわけではないんだった…。今回は最も目をひくスネアねこびっとくんの顔(目)の高さを基準として、説明や注意書きのパネルを揃えるべきでした。なにかと床置きになってしまい、いつもはすぐ無くなってるご自由にどうぞな necobit ネームカード もほとんど手に取られていないというか気づかれていなかったです。
体験展示と耐久性(とお値段)
それにしても、マットスイッチ。じつは今回別の作品に使う予定で購入した高級品を使いましたが、前後にこするように体重をかける無茶な操作にもびくともしませんでした。すごい。これはいいものですね...今度安物も買って比較してみようと思います。
今後これをどうするか
大きい!動く!光る!音が出る!というイベント目立ち要素を盛り込んだ、今回のスネアねこびっとくん。スイッチが入ってから音が鳴るまでメカ的なタイムラグがあるので、例えば他の楽器とセッションさせるなどはちょっとコツが必要になりますが、やりたいことは色々とできそうです。
ひとまずPWM制御を入れてベロシティ表現はできそうなので、次の目標はそこにして、自動演奏楽器としての表現も高めていきたいと思います。
ただ問題は音が大きすぎて家での実際の音を出せないこと...スタジオ欲しい...
🤖💨💨💨自走もするよ〜〜〜〜〜目指せロボットチンドン屋!??!?
制作過程については前号にまとめました👇
それでは、次回のねこびっと通信もお楽しみに!
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