ロボット運動会を見に北京に行ってきた
こんなにワクワクする響きはそうそうないだろうということで見に行くことにした。
始まりはこれである

2日後がこれである
necobitのやっていることはヒューマノイドロボットクラスタではないが、こんなにワクワクする響きはそうそうないだろうということで見に行くことにした。

オリンピックで使われたスケートリンクで開催された
第一回だし正直行く前は期待値低めにしておこうと思って行ったのだが、
その覚悟は良い意味で裏切られた。
日程は15-17までだが、カワヅが行ったのは16,17日。
この時点でカワヅのヒューマノイドロボット理解度は
Unitree G1が動いて歩くのは見たことがある、程度。
16日朝に会場に着いてしばらくは当たり前のように自分で入場してスタートラインについて競技を開始するヒューマノイドを
呆然として眺めていた。
見始めて2時間くらい経つとだんだんその光景を見慣れてきて、「あ、なんかもうお腹いっぱいになってきたな?
もしかして丸2日みる必要なかったかな?」などと思い始めたのだが...
これは多分インパクト疲れみたいなもので、
ここからだんだん細部や各ロボットの違いに目が行くようになっていく。
もちろんUnitreeのような大手のメーカーのハードが圧倒的に多く、
成績も良いのだが、同じ筐体でも制御の違いで数倍どころではないスピードの差がある。
走る系の競技では両足が地面から離れたジャンプができるか否かで
決定的なスピード差が出ていたように見える。
これは現地で「シャアザクが3倍速いのはニュータイプ向けに
ソフトウェアロックが解除された機体なのでは?」
などという話で盛り上がった。ガンダムは詳しくないのでガノタの方は容赦して欲しい。
大手メーカーのワンメイクのようにならず、
大学の研究室で作ったヒューマノイドで出場するチームなどが多かったのも印象的だった。

100m走に出ていたかなり小さいロボット、ゴールまで数分かかる
何倍ものタイム差があってもロボットを応援して、
無事ゴールすると拍手が沸き起こる。
サッカーでバタバタ転けたりすると笑いも起こる。
ヒューマノイドとしてまだまだ未完成な部分があるのを分かった上で
それを使って競技をするのにどうすればよいか、
どうすれば観客に楽しんでもらえるかを
会期の間も運営が見せ方をアップデートしているのがなんとなく分かった。
最終日になるとカメラワークやリプレイ編集などもかなり
こなれてみたいところを見せてくれていた。
数百体のヒューマノイドロボットが集まって運動会をする。
障害物走で下りで滑ってしまい頭がへし折れたのは一体いた。
転倒トラブルでリタイヤになるロボットはもちろんいた。
しかし会期中一度も煙を噴いて壊れるようなシーンは見なかった。
ボディ内に数十Aの電流が流れる世界でそういうトラブルが起きなかったのは
素直にすごいなーと思った。
観客はいわゆる技術屋ばかりではなく、一般のご家庭の人が家族で来ていたのがかなり多かった。
チケット代が結構高いので富裕層寄りの人ではあると思う。
ヒューマノイドの民主化という文脈だと一般層に
カッコ悪いところ含めて楽しんでもらうというのはとても良い気がする。
ボクシングなどは決められたモーションをマニュアルで制御する
リアル格ゲーみたいな感じに見えたが、アクションが派手なので
それで盛り上がる人も多かった。(2日見ていると飽きる)
もちろん、障害物走などのマジで信じられんほどの姿勢制御を見たり、ものすごーーーーーく地味だけどすごいホテルサービスや
薬の仕分けなどの競技もすごかった。とにかく地味だけど。
高跳びや幅跳びもあり、蹴り出しのインパクトやちゃんと着地させるなど、
本当にすごいんだけど「ビョン」と一瞬で
終わるのでこれもものすごーーーーく地味だった。
アメリカチームの紹介をする時にMCの人が
「Hello World!ってみんなで歓迎しましょう!3,2,1...
「「「「Hello World!!!」」」」(大歓声)」ってなったはものすごくエモくてよかった。
閉会式で次回開催がすでに決定しているとの発表があった。

ただし日にちまでは決まっていない
今回はチーム招集から開催まで2ヶ月なかったと唯一日本から出場したチームに聞いた。
基礎部分は積み上げたものがあるとはいえ、短い期間でこれだけの競技ができるなら
来年はさらに飛躍的に記録が伸びるのかもしれない。
「1度目をやったことで未来のビジョンをイメージすることができる」
というのを感じた2日間だった。
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