『オンサイトイベントの熱 Maker Faire Tokyo 2022 出展しました』
大規模ものづくりイベント、Maker Faire Tokyo 2022 が 9月3(土)4(日)に開催されました。
Maker Faire(メイカーフェア)は、地上最大のDIYの展示発表会。家族で楽しめる、発明と創造が一杯で機知に富む人々が集うメイカームーブメントのお祭りです。
会場には…開発中の変形巨大ロボット、ノシノシ練り歩く恐竜、バリバリ放電するテスラコイル、自作の粒子加速器、自作のMRI……!?!?!?!?!?
Maker(メイカー)とはマッドサイエンティストの集まり。。。ではなく、一般人です。
出展者のほとんどは、本業とは別のスキマ時間で自分のものづくりを楽しみ、こういった場で発表している人たちです。
2年ぶりのオンサイト展示に
出展者は
2021年は開催されたもののオンライン作品発表のみとなってしまった…出展者にとって「目の前でお客さんの反応がもらえる」これはかなり大きいです。待ちに待ったオンサイト開催に沸き立っていました。
来場者は
はじまってすぐに感じたのは「楽しもう!面白いもの見つけよう!」という熱気がいつもより大きいことです。Maker Faire は家族連れでの来場が多いのですが、年齢層に関係なくそれぞれの興味アンテナをいっぱいに張り巡らせて各展示を回っている様子でした。
オンサイトにあってオンラインにないもの
イベントとしての大きな違い、それは…オンサイトでは多数の出展者/来場者の熱が直接ぶつかること、それによって起こるものが多角に影響を及ぼすこと…なのかな、と、今回の展示で思いました。
まず楽しんでもらうわかりやすさ
来場者の熱気に受けて立つのに、内容説明よりも遊べることを重視した「🎡ねこびっとMIDI遊園地🚡」は、
necobit の真に見せたい「MIDI制御基板のこんな使い方もあるよ」作例としてもうまくマッチした展示になりました。
コレは従来のひたすら音楽を奏でるMIDI自動演奏楽器よりも、立ち止まってじっくり展示を見る人数(特に子ども!)が多かったです。
そして子どもたちは、展示を気に入ってくれるとインタラクションで延々と遊んでくれます。
Maker Faire Tokyo 2022 necobit 展示のインタラクションコーナー。(左)MIDI制御した光る消臭剤がリズムを刻みさらにフットペダルで演奏参加できるドラム (右)MIDIキーボードを弾くとエアポンプが作動しロボットの吹き戻し笛がピロピロうごく。
待ち行列が伸びるほどでもなく、ひとりひとり思う存分遊べる混み具合もよかったです。
出展者の側から見て面白いのは、MIDIキーボードをずっと押しっぱなしにして(=空気が常に送られ続ける)吹き戻し笛の先端がふるふるするところを観察する子など、全く想定外のポイントに注目する反応👀
こういった対面してこそわかることは、次のアイデアになることもあるし、自分の見せたいポイントと来場者の視点の比較にもなります。
仕組みについて質問をしてくれるのはほとんど大人でしたが、中には necobit の説明をさらに噛み砕いてわかりやすくしてお子さんに伝言していく光景もありました。
その瞬間には完全に理解できなくても、経験がのちにスパークする⚡️とき、あの時見た黄色い展示の何かがひらめきのお役に立てばこれほど嬉しいことはありません。
😃楽しもう!という熱気は、積極的な興味を生み出します。保護者の方がひっぺがすまでブースに張り付いて見て遊ぶ子どもたち、表情を含めた素の感想をダイレクトに受けるのは、オンサイトイベントでなければ味わえないことです。
興味があってこそ もう一歩🐾仕組みの方へ
ねこびっとMIDI遊園地で、最も注目を浴びたのはこのふたつ👀
(左)超音波加湿器とLEDを組み合わせたイチロヲさん作品 ゲーミングスモーク(仮称)・(右)2018年の初出展で作った自動演奏太鼓キャットボット。
どちらも、光る/噴霧する・太鼓を叩くといった各動作をMIDI制御で音楽に合わせて行なっています。
興味の強いお客さんは、小さな展示物でもよく見てくれるもので…
「これなんですか?」
その一言‼️👨🦲✨それさえ出れば何でもかんでも説明しゃべります🗯
今回の展示は、種類の異なるいろいろな機械をまとめてMIDI制御できるという実用的な作例。なので物量が多く、ひとつひとつに説明を付けるとゴチャついてしまう…その問題回避策はもう「文字で説明しない」。本当にひとつも説明パネルを設置しませんでした。
見た目はわかりやすく、遊んで楽しく。そして来場者の熱気がうまく噛み合って、自ら質問をしてくれる人・ご自由にどうぞコーナーの名刺やチラシを持ち帰ってくれる人が、過去のオンサイトイベントよりも多かったです。
自分のトラブル、他人のトラブル
ものづくりイベントの醍醐味のひとつに「壊れました」があります。
Maker Faire Tokyo 2022 Day.1 necobit ブース MIDI制御ゴンドラ修理の様子 :撮影協力 wakasa masao 氏
なにぶん一般人の作品なので、お客さんの目の前でも壊れる時は壊れます。上の写真はなぜか突然動かなくなったMIDI制御ゴンドラ(タミヤの工作キットをカスタマイズしたもの)を必死でトラブルシューティングする necobit 。
会場内では他にも…半分しか動かなくなった機械をなんとか動かす出展者、万策尽きて動体展示を諦める出展者、などなど2年ぶりに見た悲喜交々の風景でした。
せっかくこの日のために作ってきたものが展示中に壊れるのは、もちろんつらい事ですが。写真まん中の「故障中」の札は、運営より配布されたものです😹想定されている。
📝企業ブースの自社製品を使ったお助け対応、運営によるはんだごて使用可スペースもあります
学生文化祭のようなドタバタ、横目にうかがえる他ブースの感情、こういう空気がどんどん混じりあって会場中を取り込んでいきます。これもオンサイトイベントならではですね。
ちなみに necobit ブースでは、上記のゴンドラを除くすべての展示が、閉幕まで無事に動き続けるという(今までに無い)快挙を成し遂げています。ゴンドラも修理の甲斐あって無事直りました。
その理由じつははっきりしていて、自動演奏楽器がなかったから!です。
👨🦲💭楽器はねぇ〜…力がかかる部分が多いので……下手くそな設計では結構破損しやすいのです……
いきなり発生する出展者どうしの共演
Maker Faire 会場では、カテゴリごとにブース配置されています。似たものどうしは近隣に並ぶことになります。そうすると何が起こるかというと❗️
Day.2 閉幕10分前から、necobit ブースでは音楽を ♪蛍の光 に。機械の動きもそれに合わせたものに切り替えています。
ふと気がつけば、隣のブースピコピコファクトリーさん と 後ろのブース R-MONO Lab さん が‼️それぞれの展示作品を、necobit の蛍の光に合わせて演奏しているーーーー🎶🎶🎶
こういった、出展者どうし・作品どうしの共演は珍しいことではなく、常に会場のあちこちで突発的に発生します。個々のブース展示に加えてそれらが掛け合わさった瞬間も見ることができる…。お得すぎです。
作ったものを世の中に発表することは、SNSの発展で誰でもすぐにできるようになりました。でも作品どうしの共演となると、現実的な場があってこそ。そして勢いと熱気があってこそ。
necobit ブース 蛍の光セッションは、来場者の方にもたくさんの反応をいただき、2日間の展示のステキなシメになりました✨
necobit カワヅ👨🦲の個人的おもしろかった展示 3選
休憩時間のスキマに見たいくつかの他ブース展示の中から紹介します。
山田社長 | TONY'S ROBOT CAFE
愛がなければこれはできない、と一目見てわかる愛らしさです。
ひとつひとつのアクションの作り込みはもちろん、サーボのバックラッシュ(反動的なやつ)を全く感じない機構的な部分もすごい、そして声と組み合わさって完全にそこに一人の人格を感じて、リアル系ヒューマノイドとは全く違うリアルがありました。
GOTO STATEMENT|電卓演奏ロボット「A-HOGE」
自動電卓演奏。ベルト駆動のステッピングモーターで横、テコの原理を利用したサーボで縦、ソレノイドでボタンプッシュをして4台の電卓で破綻することなく曲を演奏させるという展示でした。これだけシャカシャカ動いてリズミカルに演奏するのを見るのはとても気持ちよかったです。
にゃにゃん - 山名琢翔|趣味とものづくり オセロAI Egaroucid + オセロロボット Isevot
オセロのAI…を、物理的なロボットで動かしたもの、つまり思考から実際にオセロを打ってひっくり返すのまで自動でできるわけで、めっちゃ面白いです。オセロをひっくり返す機構は電磁石をうまーく使って実現していて、良いものを見せていただきました。
おまけ:雑な配線をなるべくラクして隠す方法
Maker Faire Tokyo 2022 necobit ブース 設営時
赤いMIDIケーブルの下の板…👀なんか浮いてると思いませんか?
コレはMDF板をレーザーカットして作った、長い配線まとめごちゃごちゃ隠しボードです。
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まずこの板に、展示で使うMIDI制御基板を貼りつけます。
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基板に配線を取り付けます。
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板のスリット部分に配線を入れます。
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そこから板の下側へ配線を回します。
そして展示テーブルにどん!と置けばあら不思議💫スッキリ見えます✨完璧とは言えないが何もしないゴチャ配線よりよっぽどマシな感じの展示になります。
もちろん最初からキレイな配線でまとめられれば良いのですが…性格的になかなかできないnecobit が、手抜きをしつついい感じにまとめられないものかと悩んだ結果こうなりました。手っ取り早くて便利ですよ〜。
というわけで、少しずつ元通りに復活しつつあるイベント開催、necobit はチャンスがあれば出展を続けてきましたが、今回の Maker Faire Tokyo 2022 はひとつ違った前向きな熱気を感じました。
ブースお手伝いの皆様❗️ご来場の皆様❗️出展者の皆様❗️運営の皆様❗️Twitterの皆様❗️ありがとうございました👏👏👏 MIDIの面白さ楽しんでいただけたでしょうか🎶
また来年んんんんん #MFTokyo2022 #MFT2022 #MakerFaireTokyo2022
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それでは次回のねこびっと通信まで、お楽しみに
necobit
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